ジャズひと筋に歌い続けた歌姫、アニタ・オデイが絶頂期である1957年に残した傑作。名手オスカー・ピーターソンの伴奏を得て、ワン&オンリーのハスキー・ヴォイスが更に光り輝く作品。 (C)RS

 ・ amazon : Anita Sings the Most (1957) / アニタ・シングズ・ザ・モスト

アニタ・オデイの傑作は1950~60年代のヴァーヴ時代に集中しているが、なかでも『ジス・イズ・アニタ』とともにヴァーヴ時代の名作、というよりアニタ生涯の代表傑作として人気の高い作品が56年に録音した本作。
オスカー・ピーターソン、ハーブ・エリス、レイ・ブラウンといった腕利きのミュージシャンが集まったコンボを相手に、彼らと対等に渡り合うアニタのジャズ・スピリット、ジャズ・センスがまずもって素晴らしい。同じ名作でも『ジス・イズ・アニタ』の格調高いエレガントな雰囲気と違って、本作はジャズ・クラブにでもいるようなリラックスしたムードが特徴だ。

スキャットをまじえアップ・テンポで歌う< 8 >が圧巻で、この曲ではドラマーとのスリリングなフォー・バースも楽しめる。一方、しっとりと歌うバラードも味わい深く、このアルバムにはアニタの魅力がぎゅっと集約されている感じだ。個性的なフレージング、ハスキー・ヴォイスの魅力もアニタならでは。当時のアニタは30代の半ばで、歌手としてもっとも光り輝いていた。(市川正二)

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ディスク:1
1. ス・ワンダフル/誰も奪えぬこの思い (MONO)
2. テンダリー (MONO)
3. オールド・デヴィル・ムーン (MONO)
4. ラヴ・ミー・オア・リーヴ・ミー (MONO)
5. また会う日まで (MONO)

ディスク:2
1. 星影のステラ (MONO)
2. 恋のチャンス (MONO)
3. ゼム・ゼア・アイズ (MONO)
4. 思いのまま (MONO)
5. 私に頼むわ (MONO)
6. 魅惑されて (MONO)