スタン・ケントン楽団出身でいかにも白人的な洗練されたヴォーカル・スタイルで高い人気を誇るジューン・クリスティ生涯の最高傑作!

クール・ジャズのジャズ・ヴォーカルと言えばこれ! クール・ジャズを代表するビッグ・バンド、
スタン・ケントン楽団出身の
白人女性ジャズ・ヴォーカルの第一人者ジューン・クリスティの最高傑作。
1953~55年にピート・ルゴロ楽団と録音した。
メンバーにはバド・シャンク、バーニー・ケッセル、シェリー・マンなど一流ジャズメンが参加。
(録音:1953~1955)
●参加アーティスト:(vcl)ジューン・クリスティ、ピート・ルゴロ・オーケストラ
●スイングジャーナル誌選定ゴールドディスク

 ・ amazon music : June Christy : Something Cool (1955) : サムシング・クール

ケントン・ガールズという言葉がある。スタン・ケントン楽団出身の女性シンガーを意味する言葉で、アニタ・オデイ、クリス・コナー、ジューン・クリスティの3人が特に有名だ。ケントン楽団は知的で洗練されたサウンドが特徴で、その影響を受けたケントン・ガールズの歌声もハイブロウな魅力に包まれている。クリスティは特にその感が強く、ハスキー・ヴォイスの魅力、クールな語り口、知的で清楚なたたずまいがなんともいえずいい。
本作は誰もが認める彼女の最高傑作。アレンジを担当したのはピート・ルゴロ。クリスティとルゴロは1940年代半ばにケントン楽団で一緒だっただけに、気心が知れている。クリスティの持ち味を存分に引き出したルゴロの斬新なアレンジもまた本作を成功に導いた一大要因といっていい。曲は大半がスタンダード。
なおこのアルバムは2年ほどの間隔をおいて録音されたモノラル盤とステレオ盤の2種類があり、微妙に歌声が異なるが、ありがたいことに本作には両方のバージョンが収録されており、聴き比べの楽しみもある。(市川正二)

 ・ 101 – Something Cool – Essential June Christy

 ・ Spotify : June Christy : Something Cool (1955) : サムシング・クール